相続税対策には実際にさまざまな方法があります。当事務所ではお客様の置かれている状況を正確に判断し、どの相続税の対策が状況に合っているかを見極め、ご提案させていただきます。
相続税対策の流れ
- 所有財産の内容把握と相続税額の試算をします。
まず最初に、どのような財産があるのか(預金・不動産など)とそれらの財産の価値を算定します。そして、もし今相続が発生したら、相続税がかかるのかどうか、かかるとしたらどのくらいの相続税を納付しなければならないのか、ということを確認します。
- 相続税がかかるのであれば、その納税のための資金(現金・預金)があるかを確認します。
財産のほとんどが不動産で、手持ちの現金・預金が少ない場合
対策を立てないと、相続税を払うときに不動産を売却しないといけない可能性があります。 - 以上のステップと同時進行で円満な遺産分割がなされるための対策を考えていかなければなりません。
相続人の間で話し合いをしておくことが大切です。また、遺言書の作成についても今のうちに考慮しておくべきです。
- 以上の3つのステップに加えて、節税対策を考えていきます。
節税対策にはさまざまな方法がありますが、いずれの節税方法についても、なるべく早い時期から対策をおこなった方が節税の効果は大きくなります。 節税対策については大きく分けて2つあります
①納税額そのものを減らしていこうと考えていく方法
A.生前贈与(年間110万円までは無税)を利用して相続財産をあらかじめ相続人に移しておく
→課税額が減る
B.不動産を賃貸することで不動産の評価自体を下げる
→課税額が減る②相続税の納税資金を確保していこうと考えていく対策
A.生命保険金の場合、500万円×法定相続人の人数は相続税がかからないことになります(生命保険の非課税限度額といいます)。
例)配偶者と子の二人が相続人である場合1,500万円まで相続税がかからないことになります。
B.相続税を納付しなければならないが、現金があまりない場合。
相続税納付の際、現金が少ないと不動産を売却するしかないということになってしまいます。
被相続人が生命保険に加入し、受取人を相続人にしておけば、死亡保険金が入ってきますので不動産などを売却することなく相続税を支払うことができます。
相続税:このようなときどうすればいいのか?
- 個人事業の事業主様の事業継承はどうすればいいのか?
事業主個人の預金は事業用であろうが生活用であろうが、相続が発生したことを金融機関が知った時点で凍結されてしまいます。これは残されたものにとって一大事です。不動産等の高額物件を所有していた場合は、それらも相続税の対象となるので高額な税金を納めるために、事業用の不動産を処分することにもなりかねないなど、問題が山済みです。長期的視点で、資金を確保しておくなど対策を立てることが必要です。状況に合わせて、計画を作成し、実行までお手伝いします。
- 相続税はかかりそうにないが、対策は不要とかんがえてもいいのか?
相続税がかからないのであれば「節税対策」は必要ありませんが、相続人が2人以上いるのなら「分割対策」については考えておく必要があるでしょう。分割しにくい財産(不動産など)の場合、遺言書の作成なども考慮する必要があります。
- 相続税と贈与税ってどっちが高い?
贈与税は相続税法の中に定められており、生前に子どもや孫に高額の財産を移動することで相続税の課税回避を抑制するために設けられています。そのため、税率も相続税より高くなっています。しかし上手に生前贈与を行うことにより、相続対策として活用ができます。相続時精算課税制度を使うと2,500万円まで贈与税を支払わずに贈与できます。